2022年10月号 特集 芸術表現とことば

2022年10月号 特集 芸術表現とことば


特集 芸術表現とことば

長谷川縁 音のない音楽会
清野裕子 チェロを弾くひと
上手宰 二拍
草野信子 夏の庭
佐川亜紀 奄美の炎の鳥
北島理恵子 展示室
みもとけいこ 炎と水と
青木春菜 散歩する人
あべふみこ 赤いカラスウリ
勝嶋啓太 駝鳥が一瞬にして駝鳥じゃなくなったのでぼくは詩を書こうと思った
玉川侑香 イスマイルさん
白根厚子 蜘蛛
檀允心実 心に止まった蝶
あさぎとち 空くう
かわかみよしこ フィナーレの言葉
いわじろう 健康?
飯泉昌子 言葉 音楽
長谷川節子 咲く
田辺修 なごみをつなぐ
宮本勝夫 「表現」への道のり
山﨑芳美 してやったり
北沢美佳 気が付くと音楽に囲まれて
春山房子 ♪コカリナと詩のコラボ 移りゆく 季節
御供文範 あやつり人形
伊藤眞司 魂の柱
南浜伊作 「飛ぶ」「すべる」童子像
菅原健三郎 藝術から遠いところで

写真 しんぶん赤旗

エッセイ
「新しい価値の創造」とは――ベン・シャーンと共に考える  薮内好
詩と絵画の開拓――瓦礫の街より  榎並潤子
移行  中島和弘
絵画の言葉  たきのたかき
充たされざる者と表現  増田常徳
美を創り出す人  松尾節子
中国語の歌詞を訳してみると  彼末れい子
「用の美」に魅せられて  滝本正雄

一般詩作品
立原直人 手のひらの笛吹き
織田英華 僕のイヌ
野口やよい 旅
いいむらすず 他愛もないこと
秋野かよ子 カルトの世界
斗沢テルオ 人間の約束
木村孝夫 魚さん
横田重明 八月の夜に
呉屋比呂志 歩けなくなっても
佐藤誠二 滅亡への誘惑
春街七草 アメリカ先住民の言葉
岡田忠昭 私たちの安全保障
床嶋まちこ すっきりと!
いだ・むつつぎ ピンクの子どもたちが商店街を行く

 

書評
宇宿一成 大塚史朗詩集『秋海棠』
佐相憲一詩集『サスペンス』
佐々木洋一 白根厚子詩集『わたしの尾去沢鉱山』
田辺修詩集『「人生七十古來稀」考』 95

ひうちいし
神野忠弘/笹木一重/沖村民雄/大谷享/大原加津緒/牧田幸枝/井上韶鳳

見る・聞く・歩く
田上悦子

私の推す一篇 2022年9月号

うえじょう晶小詩集
世界がまだ青かった頃/鳥たち/待っている

詩作案内
わたしの好きな詩 鈴木良一  清水マサ

詩作入門
その日、土手で花びらのくじをひく  玄原冬子

現代詩時評 サブスクに置き忘れられても 上手宰
詩  集  評 それぞれが寄り添う人や生きものや自分 くらやまこういち
詩  誌  評 世界の光は 闇よりも少しだけ多い 高田真
グループ詩誌評 「おしゃべり」が活力源 河合政信

自由のひろば (選・おおむらたかじ/草野信子/都月次郎)
加澄ひろし/植田文隆/橋本敦士/村田多惠子/かせがいくに子
/天王谷一/やまくま/有原悠二/坂井傑

声明 故安倍晋三元首相の国葬に強く抗議し撤回を求めます

詩人会議グループ一覧
新基地建設反対名護共同センターニュース
詩人会議通信
読者会報告 9月号 秋山陽子
●表紙/扉カット/表紙のことば 宮本能成
編集手帳


●詩作品

音のない音楽会  長谷川縁

作曲者
曲目
演奏家に向って
耳は軽く座る

けれど
感覚の奥に重いのは
すべてが静まる
休符の一瞬

一秒にも満たない
永遠

ここで
旋律と和音、そしてリズムは
三原色に重なり
白く光る

言葉という
楽器で


●編集後記

☆詩(ポエジー)は芸術表現の真ん中にあって、その豊かさを支えているものでしょう。また、あらゆる芸術表現は新たなポエジーを、詩を書く者へ送り返してくれます。言葉と、言葉以前の出来事は互いに往還し、私たちの心の中でひとつに溶け合っています。
☆現在活躍中の美術家5名の方に、作品を制作する際、言葉とどのように向き合っているのかを書いていただきました。お礼申し上げます。作品の画像と併せてお読みいただくと、表現の多様性が見えてきます。会員の詩、エッセイは美術に限らず、自身が出会った芸術から受けた感銘を寄せていただきました。個性溢れる想像力を楽しんでください。
☆安倍元首相の銃撃事件以来、旧統一教会と関わりのある政治家が多数明らかになっています。政権への長年の侵食、献金被害が多岐にわたっているにも関わらず、当事者からは謝罪の言葉ひとつありません。豊かな言葉を持たない人々。そこに劣化した人間観と、思考の貧しさが露呈しています。(柴田三吉)

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