2021年7月号

2021年7月号

●目次

特集 短詩――111人集

青木はるみ 夕映え 6  青木みつお 新進化論 6  青木まや 刹那 6
青井耿子 火よ 6  秋村宏 生 7  あさぎとち キャンディー 7  飯泉昌子 練習 7
いいむらすず 飲めるなら飲んでみろ 7  池澤眞一 土を盗むな 8  池田久雄 雑草刈り 8
石関みち子 海は怒っている 8  いしだひでこ 眉 8  石田百夏 私のコロナ禍 9
井上良子 詩人に捧げる 詩人の仕事 9  伊藤眞司 民心 9
伊藤公久 野良のゼントルマン 9  妹背たかし 旅立ち 10  いわじろう 優しい言葉は 10
うえじょう晶 五月の空 10  植田文隆 いつか 10  上野崇之 死者の眠りを乱すな 11
梅津弘子 丸投げ 11  浦西登 樹 11  遠藤智与子 のこりび 11
大嶋和子 愛の反対は無関心 12  太田豊一 雨がえる 12  大西はな それでも 12
おおばUFO 無志 12  おおむらたかじ リヤカー 13  おぎぜんた 自愛 13
奥田史郎 対応分析 13  小田凉子 さくら 13  小田切敬子 みどりの灯明 14
落合郁夫 眠るとき 14

柏原充侍 朝 14  賀川真也子 いつまで続くの 14  加藤三朗 主権在民 15  加藤徹 朝 15
上岡ひとみ 砂漠の花に 15  上條和子 コロナ禍 15  上手宰 二代――未熟者の勇気 16
神流里子 宅配便 16  上山雪香 椿 16  加山みどり チューリップ 16
河合政信 大切なものたち 17  川花まほ 朝日 17  北沢美佳 夏の雨上がりの午後 17
木村勝美 夢を確かに 17  工藤美春 ほっこり 望月昭一さんへ 18  小林その 赤い葉 18
呉屋比呂志 詩は夢 18

斎藤彰吾 サンタのおじさん 18  桜陽 憲法記念日に 19  佐藤和英 楽園 19
汐見由比 振り袖の少女像建立二十五周年 19  宍戸ひろゆき 腐っていた林檎 19
玄原冬子 山桜 20  柴田三吉 ことばは 20  清水マサ 晩春 20  洲史 十万円 20
城田博己 掛け違い 21  白根厚子 落果 21  新間芳子 私の今 21
菅原健三郎 海岸防災林記念碑 21  鈴木惠子 さくら 22  鈴木太郎 点描・傘寿考 22

平等稲雄 さらに新しい何か●が 22  平由美子 ひと休み 22  田上悦子 目撃 23
田島廣子 高千穂峡 23  立会川二郎 お言葉 23  たなかすみえ 見えないから 23
田畑悦子 誕生日 24  檀允心実 星の葡萄 24  千葉昌秋 日記 24  塚田英子 心の底 24
都月次郎 忘れもの 25  出木みつる ゆれ 25  天王谷一 あっ 25  土井正美 ゆめ 25
床嶋まちこ 視線 26  中林千代子 悲劇 26  新見かずこ 山の新緑 26  野川ありき 鳥 26

狭間孝 コロナ協奏曲「茶番劇」 27  橋本敦士 戦争 27  橋本俊幸 だれかの喜ぶ顔 27
長谷川美雪 スキップ 27  はなすみまこと 意欲 28  浜本はつえ 桜吹雪 28
春街七草 風からの便り 28  坂杜宇 高い塔の王様 28  古久保和美 コロナ禍の道 29
平和ねんじ いつの間にか春 29  細田貴大 雲っている場面で 29

まえだ豊 憎いコロナ感染 29  マユン重本 二WDのぷりぷり 30  水衣糸 子猫の瞳 30
光谷公男 春 30  南地心爽 道 30  南浜伊作 懐旧 31  村上ますえ ここにも戦争 31
宮川君男 六年目のスタンディング 31  村田多恵子 おかたづけ 31

やはぎかのう 野いばら 32  山崎由紀子 朝の楽しみ 32  山田みとり 現場から 姉の章 32
山田よう 無能について――茂木健一郎風に考える 32  山村菜穂 至福の時間 33

吉井裕 僕の生涯 33  吉村悟一 総理の内心 33

写真 平和像18周年のつどい 65

 

今の現実をどう表現するか
詩は新鮮で瑞々しく  宇宿一成 34
現実を元に自由に  芝憲子 36
「良かことは無かった」の呪縛から  なかむらみつこ 38
「生理の貧困」のテレビ番組を考察  豊田智慧子 40
「日常の富を呼び寄せる」努力を  佐伯徹夫 42
わたしの詩の書き方――コロナ蔓延時を一つの例に  小田切敬子 44
「みんなで、この国を治せればいいなって」  斎藤彰吾 46

報告 世界の子どもの平和像20周年記念集会――閉会の言葉  伊藤響子 66

寄稿 谷本勝さん・猪野睦さんへの思い――演劇への道  西森良子 70

一般詩作品
田辺修 旧友 48  横田重明 残るさくらも 49  大塚史朗 舟 50
斗沢テルオ 親友とあいつ 51  三浦千賀子 ランデブー 52  高嶋英夫 この空の下で 53
池島洋 プレーボーイ 54  永井秀次郎 溜池 55  こまつかん 葬礼の後 56
山﨑芳美 負けるもんか 57  松村惠子 出入禁止 58  宮前利保子 黄桜は 泣き濡れて 59
佐藤誠二 和の音文化・精神性(Spirituality) 60  滝本正雄 「言葉」の力を杖に… 61
大釜正明 暗闇は希望 62  宮沢一 木に花に、トンボにヒトに 63
いだ・むつつぎ 赤いテントウ虫とじいさん 64

書評 青木みつお 榊次郎詩集『時と人と風の中で』 76  佐々木洋一 いわじろう詩集『せっせと動いている』 76
宇宿一成 田上悦子詩集『ドマネの歌』 77  うえじょう晶詩集『ハンタ』 77

ひうちいし 木村勝美 中村明美 江崎淳 78

私の推す一篇 2021年6月号 69

草倉哲夫小詩集  欄間の写真/草の道/氷色 72

地下室の窓 無慈悲な時代――日本から送る連帯の手紙  徐京植 80

詩作案内 わたしの好きな詩 松本喜久夫  玉造修 84

詩作入門 いつでも、どこでも詩のノートかかえて  おおむらたかじ 86

現代詩時評 マスクを外せる日のために 立原直人 88
詩  集  評 〝ふれあう〟ことば 田辺修 90
詩  誌  評 誠実な詩の創作を 後藤光治 92
グループ詩誌評 書き続けていきましょう 上岡ひとみ 94

自由のひろば 選・草野信子/都月次郎/おおむらたかじ 96
滋野さち/有原悠二/髙橋宗司/三村あきら/風書なおき/御供文範/壱貫亨治

詩人会議通信 105 読者会報告 6月号 河合恒生 106 ●表紙/扉カット/表紙のことば 宮本能成 112
編集手帳 112 新基地建設反対名護共同センターニュース 表3 オンライン学習のつどい 表4


●短詩

生   秋村 宏

木々や草が嫌いな人が
部屋を
花で飾っている

 

新進化論   青木 みつお

コウモリを師とする
グレタ・トゥンベリさんを師とする
見えないものを
見る力を
身につける人類

 

刹那   青木 まや

麗らかな陽に誘われて女生徒の
こぼれた笑い声はカラカラと
暫く忘れていた日々を呼び起こす
なんと自然でなんと平和な
笑い声は春を愛でたく染め上げた

 

火よ   青井 耿子

あなたは燃えている。
アメリカの原爆投下ではヒロシマ、ナガサキの火、
水爆実験ではビキニの火となり、
郷土の原発爆発では、フクシマの火となって、
悲惨、二度とくりかえすまじと、私の心の中でも。


●編集手帳

☆本号の特集は、恒例の「短詩」です。ここには暮らしのなかの多様な現実がみえますが、昨年に比べ掲載数が多いのはコロナウイルスのひろがりと関係があるのでしょうか。それにしても、緊急事態宣言の延長が決定されたにもかかわらず五輪、パラリンピックを開催するというIOC、日本政府の、人のいのちを二の次にする態度は許せません。
☆「今の現実をどう表現するか」は、それぞれがどう生き、どう表現するかの課題です。自らの方法を改めてみつめなおし、詩とはなにか、その存在意義を考えることでもあります。20数人の方に依頼し、いただいた玉稿は、順次、掲載していきます。
☆伊藤響子さんの「2021・5・5世界の子どもの平和像20周年記念集会」の閉会のことば(66頁)は、深い意味にみちています。例えば「私たちの歩む道には未来があります。それは、日本国憲法、そして核兵器禁止条約というともしびです」。私たち一人ひとりの平和への言葉と行動に差し伸べられた手です。(秋村宏)

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