自由のひろば選(2021.4)
●自由のひろば 2021.4月号 落ち武者 ゆきのさきこ この辺りが古戦場であったことは知っていた 四十年前子供二人連れて引っ越して来た ある夜目を覚ますと 部…
●自由のひろば 2021.4月号 落ち武者 ゆきのさきこ この辺りが古戦場であったことは知っていた 四十年前子供二人連れて引っ越して来た ある夜目を覚ますと 部…
●目次 特集 三月 生きる 瀬野とし 新しいノート 4 秋野かよ子 死ねない 春 5 佐伯徹夫 三月を歩く 6 呉屋比呂志 人の頭が見えない 7 小田凉子…
●自由のひろば 2021.3月号 ヒコクミン ひだかよし 会うたびにしなやかに成長している 孫たちの姿 それに元気をもらいながら 心の自由がなかった時代の …
●もくじ 特集 コロナ 冬 文化 柴田三吉 しらせ 4 熊井三郎 金婚式 5 上手宰 二波 6 杉本一男 マスク 7 笠原仙一 待つ 8 斎藤紘二 深い…
●2月号 自由のひろば作品 そっぽ 岡村直子 いつのまに まわりにひとがいなくなった かくれんぼのように わたしだけがのこった だれもが じぶんのことで せいい…
●もくじ 特集 海外詩 西サハラ 西サハラとパレスチナの間 ――西サハラ政治囚への連帯メッセージ 長沢美沙子 52 アメリカ アメリカ日系移民の詩と人…
●1月号 自由のひろば作品 フレームアウト 木崎善夫 こんなところに空がある 水たまりに映る空がある 察するに上空は……晴れ 察するに青い……碧い……空 …
●もくじ 新春作品特集 谷川俊太郎 おとなしいおに 4 草野信子 眠り 5 照井良平 百年やぁーい 6 渋谷卓男 卯の花 7 柴田三吉 はぜる種 8 安…
研ぐ 北川ただひと 砥石を行き来する 錆びた肥後守 力をいれて研げば 錆が茶色に溶けていく 油断などとはいうまい 忙しさにかまけたともいうまい ほかでもない …
わたしという存在 むらやませつこ 台所の流しの隅で ナメクジがじとっと動いている すろうもうしょんで動いている 貼りつくように動いている 歩いた跡がぬめりぬめ…
●もくじ 二〇二〇年全国詩誌代表作品集 北海道・東北 阿字 佐野のり子 鳥 6 北の詩手紙 藤村美樹 そらまめ。 6 斜坑 たもじゅんこ 秋の手紙 7 新詩脈 …
●自由のひろばトップ あおぞらの詩 小篠真琴 あおいろのそらの向こう側 太陽がうつむき加減を失くしていくとき きみは、あおいそらの切れ端を くちびるで押さ…
特集 港 基地 沖縄 芝憲子 基地ある街で 4 柴田三吉 辺野古 5 いいむらすず 海とシラスと汚染水 6 青木みつお ウマとクラスター 7 田辺修 横須…
●自由のひろばトップ 一羽の鳥 青木まや 林檎やイチゴを食べにくるヒヨドリは 農家にとっては困った鳥だが 美食家らしい それよりも何よりも いつも二羽で動き回…
●目次 特集 病い 草倉哲夫 山椒魚 4 小田切敬子 つゆごもりに はなしこむ 5 いいむらすず 真夜中の手 6 坂田トヨ子 噛みしめる 7 伊藤眞司 P…
おひとりさま 岡村直子 上品なことばにみせかけて さめた気色もちらつく 平成うまれの造語 「おひとりさま」は まさにわたしを言い当てている よるべなき身のおひ…
死んだふり 北川ただひと 狭い路地の奥にある木造アパートに その方は住んでいます ダンボールが積まれた六帖一間に 埋まるように暮らしています お元気でしたか と…
部屋 あさぎとち 部屋はたしかにそこに存在するが、なにも話さない。 窓から初夏の柔らかい風がそっと入ってくる。白いカーテンが少し揺れる。 外では緑色の草が茂り始…
潮騒の村 後藤光治 海沿いの村が寝静まっている 入り江には潮が満ち 月光が一本の光の道を作っている 浪が返す度に光はゆらめき 潮が騒ぎ海が鳴る 潮騒は風に乗り…
この世のものではない 今井くるみ 福島からきたことをかくして生きよう 何回も死のうと思った 放射線のばいきんって呼ばれた 賠償金もってるんだろうって 毎週お金…