2023年11月号 特集 表現のよろこび―詩を書きはじめたひとへ

2023年11月号 特集 表現のよろこび―詩を書きはじめたひとへ


特集 表現のよろこび―詩を書きはじめたひとへ

荻原梨絵 決意のソネット
御供文範 詩はオギャーだ
妹背たかし 詩の誕生
池田久雄 比喩は怖い
いわじろう 表現のよろこび
青井耿子 右手と左手と
わたなべとしえ 平和願う時
床嶋まちこ 心の整理
斗沢テルオ 俺の詩
おおむらたかじ 秋に、切られる
秋山さや香 秋
あんのくるみ ひみつ
夢佳苗 記憶の片割れ
上村りん 郷愁
髙藤典子 夫ひとりぐらい
田中半島 白縫岳老農夫
江成兵衛 あと十年
天ヶ谷麗 祝婚歌

エッセイ
若いひとたちに語りかけたこと  草野信子
詩を読み詩を書く楽しみ  瀬野とし
ててっぽっぽうの聞こえる朝――詩の中の事実と虚構  上手宰

 

エッセイ 詩の批評を考える  青木みつお

報告 奈良に長谷川テル訪問記念碑建立――中国からの抗日反戦放送  たなかすみえ

詩人会議と私 青井耿子 小川桂子 72 救愛 御供文範

 

一般詩作品
清水マサ 花水木
いいむらすず 欲しいものは
鈴木義夫 MRI
田辺修 だいじょうぶ
藍原ゆみ 劇場にて
呉屋比呂志 守礼の門
三村あきら きのこ雲
伊藤眞司 曲がり角
救愛 赤ん坊の言葉
乾葉子 六月の雨
飯泉昌子 これから
河合恒生 千本の首
岡田忠昭 爆発したい
写真 しんぶん赤旗

書評 宇宿一成 田中茂二郎美穂子詩画集『世界は夜明けを待っている』
佐々木洋一 青木春菜詩集『木漏れ日の時間』

見る・聞く・歩く 木村まゆみ 佐藤和英 こまつかん

コント 詩人会議 朗読団「おおつか」

新会員・会友作品 相馬美代子 加澄ひろし

ひうちいし かわかみよしこ 田畑悦子 佐々木洋一

私の推す一篇

横山ゆみ小詩集  カナリヤたち/ひなまつり/墓じまい/マスクの遺体

詩の実作教室 痛みは今も  塚永行
●講師作品批評  南浜伊作

詩作案内 わたしの好きな詩 山之口貘  中正勇

詩作入門 目を喜ばせてやりたい  赤木比佐江

現代詩時評 五三三回目の詩の朗読会 北村真
詩  集  評 「抒情的にかがやく」 北島理恵子
詩  誌  評 ゆたかな感情に感謝しよう 黒鉄太郎
グループ詩誌評 みんな優しい人ばかりで 嬉しい 河合政信

自由のひろば 選・中村明美/南浜伊作/坂田トヨ子
落合郁夫/上山紘基/水衣糸/有原悠二/和田平司/天王谷一/やまくま/森下厚司

寄贈詩誌・詩書
詩人会議通信
●表紙/扉カット/表紙のことば 冨田憲二
編集手帳


●詩作品

決意のソネット  荻原 梨絵
――愛する詩人たちへ

人々は問うだろうか
なぜ時代遅れのもの
言葉を枠に閉じ込め
ソネットにこだわるかと

かつては皆書いていた
ロルカにアルベルティや
ネルーダにエルナンデス
幸せな青春期

哀れ最期のグラナダ
囚われの末の獄死
故郷追われて流浪

どうか笑って見ていて
皆に捧げる花束
さてと色は何色か


●編集手帳

☆人はさまざまなかたちで自己を表現するすべを持っているものです。それが詩であれば生の根源に触れることになり、思いは一層深くなるでしょう。
☆今号は初心の人へ向けて、表現のよろこびと、詩作へのアドバイスを、草野信子、瀬野とし、上手宰各氏に書いていただきました。詩の愛好者のみならず、長く詩を書いてきた人々にとっても新たな学びになることと思います。上手宰さんの「詩は誰もが知っていることを通常の言葉ではない別の言い方で表すものだ」は示唆に富んでいます。
☆特集作品②では、今年度の新人賞に応募された方々の中から、評価の高かった方を選び、作品を寄せていただきました。本誌の広がりを目指し、今後も清新な書き手を紹介していきたいと思っています。
☆九月六日、東京で行われた「平和のつどい」は、各グループの熱気に満ちた朗読と、小森陽一さんの素晴らしい講演によって充実した会となり、平和を築いていく思いを共にしました。(柴田三吉)

コメントは受け付けていません。