2024年11月号 旅立つよろこび

2024年11月号 旅立つよろこび


特集 旅立つよろこび

妹背たかし 旅に出よう 4
草倉哲夫 眼と旅 5
上山雪香 トンネルを抜けて 6
坂田トヨ子 二十二歳の春 7
くらやまこういち 日常が旅 8
いいむらすず 新しい過去よ 9
佐藤和英 見送る 10
永冨衛 軍資金 11
髙橋宗司 旅立つ喜び 12
杉本一男 夢の道 13
檀允心実 月の痛み 14
河合恒生 紋白蝶 15
いわじろう 旅立つよろこび 16
野口やよい とんぼ 17
青木春菜 踵の翼 18
櫻井美鈴 大空へ 19
中正勇 ささやかな旅 20
わたなべとしえ 二十二歳の旅立ち 21
秋乃夕陽 旅立つ 22
西明寺多賀子 53年前の就職 23
救愛 フルート 24
田辺修 ランドセル 25
清水マサ 孫よ 26
加藤徹 いいのさ 27
大西はな 此にいるよ 28
三村あきら 沢登り 29
春山房子 旅立つ 30
高嶋英夫 銀河鉄道の旅 31

 

おはなし 日本の平和主義を考える ――平和のつどいパート45にて  岡本厚 32

追悼 新川和江さん 「Lethe」黄泉の国を流れる忘却の川  清野裕子 62

エッセイ 飾らない自由――新川さんの思い出  永冨衛 63

 

一般詩作品
大西久代 紙と言う紙に 44
斗沢テルオ 言葉に勝る平和 45
呉屋比呂志 ぼくはおじいさんとおばあさんを知らない 46
秋野かよ子 あしたの日 47
乾葉子 カラフト人参 48
浦西登 樹 49
畑中暁来雄 大予言 50
尾田貢 鹿尾菜 51
伊藤眞司 寸寸 52
いだ・むつつぎ 妻とあの世とラーメン 53

 

見る・聞く・歩く みもとけいこ 67

ひうちいし 瀬野とし 日刈稔 斗沢テルオ 小田切敬子 三田麻里 横山ゆみ 山田たか子 58

書評 宇宿一成 瀬野とし詩集『まわれ まわれ』 66

私の推す一篇 89

清水健一小詩集  妻と 54

詩作案内 わたしの好きな詩 ともろぎゆきお  青木みつお 68

詩作入門 生み・育て・楽しむ  加藤徹 70

現代詩時評 『全国引揚詩・引揚手記記録集』の刊行に寄せて 後藤光治 72
詩  集  評 「東風にうながされて」 北島理恵子 74
詩  誌  評 感動や喜びを、そして怒りは優しく 黒鉄太郎 76
グループ詩誌評 いいものは いいと言える 河合政信 78

自由のひろば 選・坂田トヨ子/中村明美/南浜伊作 80
倉橋謙介/竹本祥子/佐藤一恵/有原野分/上野崇之/橋本敦士/大木武則/大野美波

寄贈詩誌詩書 90 詩人会議通信 92 ●表紙/扉カット/表紙のことば 山本明良 100 編集手帳 100


●詩作品

旅に出よう  妹背たかし

電車に乗って
旅に出よう
哀しみや傷み
切ない思いを
流れ去る窓辺に託し
旅に出よう

電車に乗って
旅に出よう
わが胸に吹いてくる
新たな出会いや喜び
弾むような希望を求めて
旅に出よう

未来切符を買い求め
草臥れた日の常の ことば
薄汚れた感の情の ことば
を ゴミステーションに
急ごう 始発は近い
億光年に 光り輝くことばが待っている


●編集手帳

☆人が旅立つ理由はさまざまです。目標に向かう旅、よろこびや苦しみ、悲しみに満ちた旅もありますが、そこで生まれる心の動きによって、人は後退や停滞ではなく、前に進む力を得ることができるのではないでしょうか。私たち詩人会議もまた、六月の総会を経て新たな出発点に立つことができました。これも大きな旅立ちのひとつです。
☆会をさらに発展させる方法として、ホームページの充実とともにウェブ上に「詩人会議公式ネットショップ」を立ち上げました。若い会員たちの企画力と行動力によって、これまで詩人会議を知らなかった人々にも広く会の存在を届けることができるようになりました。
☆厳しい残暑も終わりが見えた9月22日「平和のつどい―対話という贈り物」は50人近い参加者で活気ある会となりました。詩人会議グループの詩の朗読、「世界」元編集長・岡本厚氏の、困難な世界に希望を紡ぐお話に会場は平和への思いで溢れました。岡本氏の講演録を二回に分けて掲載します。(柴田三吉)

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